近年、痛みやしびれなどの不調で悩む若年層の方が多くなりました。
特に30代～50代の女性が多く、頭痛や肩こりなどの悩みをお聞きします。
ひどい人はめまいなども引き起こし、うつ症状にもなります。
そして、家事や仕事もできなくなりつらい毎日を過ごすようになってしまうのです。
今回は、そのような悩みに苦しみ、徐々に回復していったOさんのお話。
Oさんは三十代の女性で電車で1時間かけて通勤するほど元気な女性でした。
字を書くことがとても上手で習字の先生ができるくらいです。
忙しい毎日を過ごすOさんに悲劇が襲いました。
信号待ちをしてたOさんの車に後方からトラックが衝突。ひどい事故で車は廃車に。
Oさんも全身打撲と重度のムチ打ちになりました。
とはいえ、車の損傷具合から考えると、怪我の度合いは不幸中の幸いと言えるほどの事故でした。
Oさんは、事故に遭った日から治療を続けました。
しかし、なかなか回復せず毎日、首、肩、背中が痛い日々を過ごしておられました。
不調はどんどん増し、肌に触れる服や下着が着れない程までに、痛みに敏感に。
そのような状態なので、外出もできずやがて引きこもりの生活になってしまったのです。
痛みが続くと気温の変化や天気の影響も受けやすくなります。
外出することも、人と会うことすらも、苦痛になってくるもの。
Oさんもその不調に悩み辛い毎日で、はるか南に台風できるだけで激しい痛みや不調に。
そんな不調を抱えながらも、病院では、事故の怪我は完治の診断を受けたそうです。
しかし毎日の痛みと不調に悩み、様々な病院を通うようなりました。
心療内科ではうつの診断を受け、投薬治療を続けますが不調はどんどん悪くなる…。
このころには、もうどこが痛く何が不調かわからなくなり、「毎日全部辛い❗️」と悩みながら日々を過ごされていたそうです。
そんな中近所の知人から
「自律神経の乱れやうつ症状をマッサージしなが治療してくれる整体があるから行ってみれば？」と言われたOさん。
しかしその当時のOさんは下着がつけらないほど肌が痛く、整体に行って肌をもまれたり
摩られたりは想像するだけで苦痛になるほどだったそう。
でももう行くところはないし。。。どうせ辛いなら１回だけでも行ってみるか？と
決意して当院に来院されました。
私は、はじめて来院されたときブカブカのワンピースで来られたのを今でも覚えています（笑）
お話を聞くと事故が原因の首の不調であることがわかりました。
このような症状は、痛みを生じてる反対の部位を優しく施術します。
Oさんの場合は、首が痛いので手を優しく施術しました。特に手のひらは入念に。
なぜ、首が痛いのに、首の不調なのに手の施術を？と思う方もいらっしゃるでしょう。
それは、むち打ちは靭帯の不調だからです。。靭帯は電車の線路みたいに始発と終点のように絡み合い、お互いに
痛みや回復の元があります。（詳しく聞きたい方は来院してください。笑）
Oさんの手のひらをマッサージしながら
「Oさん大丈夫だから、ゆっくり、よくしていきましょうね！」
と励まし続けました。
Oさんはこの「大丈夫」という言葉で「元気になった！」と今でも話してくれます。
やがて、Oさんは、手がよくなり肩がよくなり首から痛みがなくなり
背中が楽になり、思うように動けるようになりと少しずつ元気になっていきました。
来院してから５か月目には「習字の教室を開いてます」と社会復帰。
接術のメニューが、むち打ちから字を書きすぎの方向けのケアに変わっていきました。
病の治療から予防治療に変わっていたのです。
ケア治療続けて約１年元気になっていったOさんは一人で来れるようになり
自分の症状もはっきり言えるようになりました。
すっかり笑顔になり誰が見ても健康的な女性に見えるまでに回復。
元気になったOさんは「先生、私、大学に行きます」と明るく教えてくれました。
聞くと大学受験の年に過激な勉強のし過ぎで体を壊し大学受験をあきらめた経歴があるというのです。
身体が弱く就職もしてしまったOさんは心のどこかに大学に行きたい！という未練があったのでしょう。
Oさんは「この不調克服したから、今なら大学行けそうな気がします。やっと挑戦できます！」というのです。
正直大丈夫かな？と思いましたが
「わかりました。疲れたらすぐ来るように、いや疲れる前に来てください」と伝え応援しました。
Oさんは無事に大学合格しました。
大学に合格してやりたいことがあるそうです。
数年前、一人では家からも出れないくらいだった人が、今は大学２年生です。
習字教室も掛け持ちで「本当に人は良くなるんだ～」と私は改めて思いました。
Oさんはいま38歳です。すごく元気です。
先日のOさんは、ニットのセーターにきついジーパンでした。
もう肌にまとわりつくとか気にならなかったのでしょう。
差し入れで頂いたバターサブレがおいしかったです。
